2017年9月11日月曜日

窓を少し開くと有毒ガス検知器のアラームがけたたましく鳴り響く(1階)

 今朝はゴミ出しが遅くなり規定時刻の8時を過ぎてしまった。収集車の音が聞こえたので走って集積所まで向かい間に合いました。こんなに遅いゴミ出しは初めてですが、この時間は各家の洗濯物が外に干されていて、それらの柔軟剤臭が混じり合いすさまじい臭いです。各家の洗濯物から放出される化学物質の合計は相当量になる事が予想されます。

 娘が二人目の里帰り出産で帰省しています。無事出産し今はまだ病院に居ますが、1人目の孫は預かっていて自宅にいます。我が家は近所の柔軟剤臭がひどく自宅の大気汚染が心配で、娘が帰省してからは窓をほとんど閉めっぱなしにしています。それでも孫は朝起きるとゴホンゴホンと咳をして、目やにを出しています。

 一昨日ちょうど点検修理に出していた有毒ガス検知器が返ってきたので、昨日動作確認を兼ねて短い時間ですがTVOC(総揮発性有機化合物)と共にイソシアネートを測定してみました。

 案の定、下のグラフの様に、窓を開けた途端にアラーム(米国の職場の許容濃度1bbpにセット)がけたたましく鳴り、許容濃度の倍近いイソシアネートが入ってきます。また、TVOCは窓を閉め切っていても小児科の待合室で測定した値より低い値となっています。窓を開くと(17cm位の隙間)TVOCは下がりますが、イソシアネートは急激に跳ね上がり、米国の工場規制値1ppbの倍近く1.9ppbにもなります。

 時間が経つと徐々に下がり、途中で測定器を室内の畳縦1枚分奥に移動しましたが、網戸越しの半分近くは入り込んで来ています。今日は測定器の充電器が無くバッテリーが切れるとデータが取り出せなくなるので、残念ですがここで終了とします。

 このイソシアネートの値は、工場でいえば許容濃度を越えた異常な状態で、こんな値が住宅街で出る事は驚きです。この物質は職業病を起こす事で恐れられており、その症状は厚生労働省の職場の安全サイトによると、

ヒトについては、眼、気道、皮膚に対する刺激性、激しい乾性の咳、喀痰、胸部絞扼感、呼吸困難、悪心、嘔吐、重篤な気管支痙攣を伴った気管支炎、肺水腫、肺炎など が報告されている。 21)
    ヒトについては、さらに「長期に亘って頭痛、健忘、集中力欠如、錯乱、人格の変化、易刺激性、鬱のような中枢神経系に対する影響」が見られ 21)、また「高揚感、運動失調、断続的な四肢の痙攣、めまい、意識消失、頭痛、集中力欠如、記憶障害、混乱、被刺激性、抑うつ」等の記述がある。

とあり、麻酔作用により精神的な影響までに及び、さらに動物実験では発がん性が確かめられています。

<測定結果グラフ>


















<使用測定器>
①有毒ガス検知器・・・工場の有毒ガスモニターとして主に使用されている物です
SPM Flex 米国Honeywell社製(日本の代理店は(株)リッチモアインターナショナル) 日本語パンフレットは以下のリンク参照
http://www.richmore.co.jp/item/semiconductor/honeywell/pdf/spm_flex.pdf

ケミカセット(化学テープを内蔵)はイソシアネート用を使用し、ほとんどのイソシアネート基の合計量を検出できる。ここでは、トルエンジイソシアネートTDIとして測定しています。

②簡易TVOC計・・・簡易型の空気質モニター。正式な測定には使用できません。
 Atmotube 詳細は以下のリンクを参照して下さい。(英文)
https://atmotube.com/
国内の通販でも扱っている所が有ります。現在一部ソフトウェアの不具合が有り、改善依頼中です。

<測定風景>
網戸越しに測定
テフロンチューブ先端の銀色の筒が
TVOC計のAtmotubeです
テープは確かにイソシアネート基
に反応して赤い丸が発色している




















1.4ppbを記録し、
アラーム1となって警報音が
鳴り響いている様子

2 件のコメント:

  1. 初めて拝見させていただきました。まさに私の平素の悩み苦しみを探る内容で興味深く感激しています。風向きによって、室内に苦しい空気が充満したり、ベランダからの刺激臭で窓が開けられなっかたり、喉が痛くなったり血がにじんだり、気持ち悪くなったり、微粒子の仕業に苦しんでいます。上階のお宅の24時間回ってる換気扇から出る空気が苦しくて。原因が特定出来れば改善への話も、目ににえないから、何か可視化できないものかと悩んでました。 

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    1. コメント有難うございます。最近の柔軟剤や洗剤はほとんどが香り付けされて、香りを強くしたり長持ちさせる為にマイクロカプセルが使用されています。このカプセルが壊れて香りと共に飛び散ったり、表面が紫外線等で劣化してカプセルその物がPM2.5となって飛んでいる様です(まだ完全には証明できていません)。香り成分は気体ではそんなに毒性は強くなく、昔の芳香剤や香料単品の香りは私は平気です。しかし、カプセルの材料によっては壊れた時にイソシアンートという猛毒のアレルギー物質が発生したり、カプセルその物を吸い込んだら体の中で分解されてイソシアンートや香料の高濃度原液を摂取した事になる恐れが有ります。
      私は化学は素人ですが、専門家の指導を受けながら最新の測定器を借用して、科学的に証明しようとしています。結果はオープンにしていますので、今後とも宜しくお願いします。

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