2015年1月28日水曜日

隠されている危険な柔軟剤の香り成分

 静岡県環境衛生科学研究所で柔軟剤8銘柄と洗剤・芳香消臭剤各1銘柄(ローズやフローラル系の香りの製品)について成分分析を行った情報が見つかったので紹介します。

 また、ここで出てきた成分の反復ばく露のMSDS(安全データシート)も調べた結果を記載します。
 MSDSのデータ、特に反復ばく露はデータが無く、色々なメーカーや機関のを調べています。

 MSDSデータは、日本の物は意図的に隠されている疑いがあり、英文で検索して米国の物を自動翻訳して要約を転載しました。2015.02.23追記これを見ると、私の症状も納得がいきます。

 濃い黄色は柔軟剤が原因と思われ確度の高い私の症状
薄いオレンジは柔軟剤の疑いが有る私の症状


原文へのリンク→https://www2.pref.shizuoka.jp/all/file_download1030.nsf/A1A43047189CC98B49257D070023B443/$FILE/153.pdf


<調べられた10成分>
α-ピネン 松の香り 長期職業ばく露者に慢性気管支炎などの呼吸器障害、腎障害
               動悸、めまい、神経障害、気管支炎、胸痛 2015.02.23追記

β-ピネン 木の香り 眼に対し刺激性、ヒト被験者に吸入ばく露後、気道抵抗の増加を示し
               咽喉と気道に不快感を生じた。

               本物質はテレピン油類であり、吸引により化学性肺炎を引き起こす
               おそれがある

               アレルギー性皮膚反応、気道抵抗の増加 2015.02.23追記


d-リモネン 柑橘の香り 
                          空気酸化を受けたD体には感作性も報告されているが、リモネンは
             感作性(アレルギー反応を起こさせる)と刺激性を除けば毒性の
             低い物質であると評価されている

リナロール スズランの香り
             麻酔作用 2015.02.23追記

l-シトロネロール 柑橘の香り
             目、鼻への刺激 2015.02.23追記

グラニオール バラの香り
                     精油成分がワモンゴキブリのゴキブリとBlaberus discoidalisゴキブリでの神経生理学的効果について試験した。...ゲラニオールとシトラールは、同様のうつ効果があったが、低用量で自然発火を増加させた。同様の効果がP.アメリカーナの孤立端末腹部神経節に細胞内に記録され、背側の不対中央値(DUM)ニューロンで発生した。(英文の自動翻訳)

            アレルギー性皮膚反応眠気またはめまい、麻酔作用 2015.02.23追記


α-イソメチルイオノン  花の香り
            アレルゲン(感作性物質)となる可能性がある。 2015.02.23追記

2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)プロパナール
            花の香り
            皮膚刺激 2015.02.23追記

α-ヘキシルシンナムアルデヒド 花の香り
           粘膜と上気道に刺激。皮膚を通して吸収され有害。目への刺激 2015.02.23追

安息香酸ベンジル オレンジの香り
     安息香酸ベンジルは比較的無毒ですが、皮膚や目を刺激することがあります

     気道の炎症。皮膚への刺激で長期、反復は皮膚炎。目への刺激吐き気、下痢、嘔吐と
     消化管の炎症 2015.02.23追

 合成香料は数十種類の化学物質で構成される様ですので、これはごく一部だと思います。毒性データもなかなか見つけるのは困難ですが、時間を見つけて追加していきます。

2015年1月22日木曜日

香り付き柔軟剤の恐ろしい程の残留性

 嫁いだ娘は香り付き柔軟剤の使用を1年程前から止めています。

 以前、1日だけ我が家に泊まりに来た時、柔軟剤の使用を止めて1年近く経っているにも関わらず、まだ香りがします。

 そして、我が家の洗濯物と一緒に洗濯をしたら、私の下着のシャツに臭いが付いてしまい、着ているとたまに喉が痒くなり咳が出ました。

 その後何度も洗濯しましたが、まだその時の移り香が残っています。シャツを着た瞬間に臭いがします。直ぐに鼻が慣れてしまい感じなくなりますが、鼻を近づけると臭いを感じます。

 こんなに時間が経っても臭い成分が消えないという事は、その成分が効率良く肺から吸収され、体の臓器(脂肪に溜まるそうですが)でどんどん溜まり、排出が追いつかなくなるのではないでしょうか?

 どの銘柄の柔軟剤を使っていたか、娘は忘れてしまったそうですが、その辺で一般的に売られている柔軟剤です。

 そのシャツは着ないでどの位経ったら臭いが消えるか暫く様子を見て、駄目なら捨てる事にします。

2015年1月21日水曜日

MCS(多種化学物質過敏状態)の調査研究報告と国際会議での療法と予防戦略に関する合意

 2007年に産業医から「合成香料アレルギー」と言われて今年でもう8年目、柔軟剤等のあのいやな臭い(私にとっては毒ガス)に悩まされ続けています。但し、トイレの芳香剤でも全く平気で良い匂いと感じる物も有り、合成香料が全部駄目な訳ではありません。

 製品には「香料」としか書かれておらず、その本質を突き止めるべく、自分の症状と原因物質を推測し続けています。

 インターネットで検索していると、もう10年も前に日本で研究がされていた報告書が見つかりました。しかし、その後の進展が見られません。→①の資料

 一方、イタリアではMCSの本質に迫る国際会議が今年開かれて、療法と予防戦略に関する合意が決議されています。→②の資料
 この資料では「国際的な研究は、MCS 有病率は人口の3%から9%であり、特に女性に影響を及ぼしていることを示しており、・・・」とあり、我々の周りにも隠れた仲間(MCSと気が付いてない人々)が多いのではないでしょうか?

①日本公衆衛生協会発行 平成17年3月
 本態性多種化学物質過敏状態の調査研究報告→リンク

もう10年も前に発行された化学物質過敏症についての研究報告です。
・当時の化学物質過敏症の診断基準が書かれています
・複視についての試験結果
  「明らかに健常者の基準から外れる特徴の有る集団
  サンプル数が少なく微量化学物質暴露で自覚症状を呈する集団であるか否かについては、
 今後さらに慎重な検討が必要。
 →その後の報告は見つからなかった。



②AMICA 国際会議 2015年1月15日・・・化学物質問題市民研究会のHPより記事引用
なお、この記事引用とリンクについては、化学物質問題市民研究会の許可を得ております。

ローマ決議 MCS の療法と予防戦略に関する合意→リンク
 2015年1月15-16日にローマで開催されたイタリアのMCS団体 AMICA 主催の国際会議で1月15日に採択された 「ローマ決議:MCS の療法と予防戦略に関する合意」 を紹介しました。この会議にはイタリアのほか、ロシア、ドイツ、イギリス、アメリカ、カナダからも科学者が参加しており、アメリカからは Martin Pall 博士が参加しています。

以下本文のみコピーペースト(全体は上記リンクを参照して下さい)

ローマ決議
MCS の療法と予防戦略に関する合意
2015年1月15日 *
  1. MCS は、生活の質を著しく低下させる様々な環境関連の疾病であり、
  2. MCS は、平均的な人々には通常有毒ではない化学物質に対しても、低用量でも耐えられない後天的な化学物質不耐症であり、
  3. 香気、洗剤、農薬などのような化学物質は日々の環境中に存在するので、MCSの影響を受けた人々は、機能を果たし、労働し、日々の仕事を行い、完全な社会生活を送ることが、通常できず、
  4. 、MCSの人々の生活の質は、ベルリンのロベルト・コッホ(2002)研究所により、重症の心臓循環系疾病のひとつより低いと推定され、MCS治療のための予算は心臓循環系疾病に向けられるものに比べて無視できるほどであり、
  5. 重いMCSの人々は、反応せずに過ごすことのできる安全な環境を見つけるために苦闘しており、
  6. 国際的な研究は、MCS 有病率は人口の3%から9%であり、特に女性に影響を及ぼしていることを示しており、
  7. これらの国際的な推定データからMCSは社会に対して数十億ユーロ(数千億円)の損失をもたらしていると推定することができ、
  8. 早期の診断の欠如が症状の悪化を招いており、
  9. 最近15年間に、MCSについての研究室及び臨床調査に大いなる前進があり、
  10. イタリアの研究者及び臨床医によるMCS文献へのいくつかの寄与と彼らの重要な国際的連携の確立があるので、
MCSは化学的過敏性と多臓器に症状があることにより特徴づけられる生理学的な疾病であるということを我々は明言する。

 MCSには、酸化/ニトロソ化ストレス、炎症、免疫不全、及び神経障害を含むいくつかの生理学的変化がある。因果関係に精神医学的な役割の証拠はない。

 MCSの患者は、特別の治療計画を提供される必要がある。

 MCSは、2型糖尿病や心臓血管疾患のような環境に関連する他の慢性疾病、及びアルツハイマー病、パーキンソン病、及びSLAのような神経変性疾患の管理のためにも有用な多分野介護アプローチを必要とする。

 健康介護提供者は、MCS患者が時宜を得た、そして適切な社会復帰を果たすのを支援するために、社会サービスと協力する必要がある。

 影響を受けた個人は、治療の一部として化学物質を回避する必要があり、そのためには職場における適切な施設と居住環境が必要である。

以上、参考にして下さい。

2015年1月16日金曜日

香り付き柔軟剤の隠された危険:合成香料アレルギーが実は慢性有機溶剤中毒?

 産業医から「合成香料アレルギー」と言われた私が缶コーヒー(アロマ何とかという香料が沢山入っている)を飲んだら気持ち悪くなった原因が分かりました。
 
 香料の成分は企業秘密とやらで公開されていませんが、香料専業メーカーが使用している材料から推定してみました。
 香料を作っている会社の化学物質使用量でダントツに多いのが、トルエンです。
 以下の資料はある香料専業メーカーの化学物質使用量を量の多い順に並べたものです。そして、一番右には長期または反復暴露の影響を一部ですが調べて記入しました。






























 成分に香料と書かれている缶コーヒーや缶チューハイを飲むと気持ちが悪くなったり、頭痛がしたりするのは、トルエンまたはその化合物による影響ではないでしょうか?

 その根拠として、以下のブログ(小児科医が産業医の講習を受けた時の事)が挙げられます。トルエンを扱っている人の尿検査をする前日には、缶コーヒーを飲んではいけない。ほとんどの缶コーヒーには香料が含まれています。

以下「毒多ぁ亀山の小児科日誌」へリンク
http://plaza.rakuten.co.jp/drkameyama/diary/201102260000/

 そして、最近また私の症状がひどくなってきました。缶コーヒーは飲まなければ済むのですが、空気は吸わない訳にはいきません。

以下、柔軟剤の臭いにさらされた履歴と症状です

1/11 町内会の集まりでキーメイトマスク(特殊活性炭マスク)着用。臭いは感じなかった。

1/12 目がおかしい。二重にダブって見える。

1/13 ①筑波山登山。御幸ヶ原で祖父母と孫のグループが目にしみる強烈な柔軟剤の臭いを発しているのに遭遇。直ぐに離れたが10m位離れないと臭いは消えなかった。
    ②その後、夜景観察中に後から来た人がこれまた柔軟剤が臭う人で、一番端の離れた位置で写真を撮った。帰ってから缶ビール350mlを妻と半分ずつ飲んだが、これも間違いだった。アルコールも有機溶剤と同じ仲間だ。

1/14 朝起きると目がべたべたして目やにがひどかった。
    静かにしていても心臓がドキドキする。手足が冷えて、特に足は厚い靴下を2枚履いても冷える。ひどい耳鳴りがする。文字が二重に見える(横線が二重線に見える)。お腹がすっきりしない。寒気がして布団に入っても直らず、目をつむると川が流れる様に上から下にもやもやしたのが流れている様に見える。
   この後、すっかり昼まで2時間半位寝てしまいました。起きて体温を測ると36.7℃でちょっと高目位でした。
   これらの症状は、もう有機溶剤の中毒と一緒ではないか?

1/15 目がおかしいのも直って快調。しかし、夕方妻のヘアクリーム?の臭いを暖房の風上からもろに受ける。

1/16 朝起きた時は少しだるい位だったが、その後文字が二重に見え、静かにしていても心臓がドキドキした。1時間半位寝ると少し治まった。

 有機溶剤は肺から効率よく吸収され、粘膜からも吸収されるそうで、マスクだけでは阻止できないようです。また、体からの排出には時間が掛かり、上記の様に排出が終わらない内に次のが入ってしまうと、ひどい症状が出てしまう様です。

以下の資料が分かりやすく参考になります。
ボランティア団体『想見の会』のHPより「慢性有機溶剤中毒の症状」→リンク
  低濃度であっても、長い間さらされ続けると慢性中毒を引き起こす
  体の許容量を越えて蓄積するといろいろな障害が起こる

環境保健学講義資料「有害化学物質による健康障害」→リンク
山形大学医学部の講義資料です。→医者になろうとする人はこの様な事を学んでいます。
特に参考になるのは、
7ページ
 C.量・影響の関係 臨界影響が感受性の高い人と低い人で異なる
8ページ
 D.量・反応関係
 集団における特定の影響の有無  閾値の低い人と高い人
15ページ
 B.トルエン 香料に使われている
   慢性毒性・・・頭痛、不眠、食欲不振など
           脳波の異常、小脳の萎縮、視力障害など

 これを読むと、香りの強い柔軟剤(香料としか書かれていませんが)はどんなに危険かが分かります。また、前記の表でトルエンには薬物依存性が有ることが分かります。したがって、成分は香料とだけしか書かれていませんが、トルエンかその化合物が含まれるとすれば柔軟剤の量をどんどん増やしたり、何種類もの柔軟剤を混ぜて使う人が出て来るのも不思議ではありません。

 お母さんの趣味で匂いの強烈な柔軟剤を使っているとすれば、子供が可愛そうです。徐々に蓄積していって、そのうち私と同じ様に症状が出る様になると思われます。その閾値(症状が出るか出ないかの境目)は人によってばらつきが大きいので、弱い人は私の様に早く出ることになるでしょう。

2015年1月9日金曜日

中学生と強烈なニオイの柔軟剤

 今日の夕方、いつものウォーキングに出かけた時の事です。
 交差点に差し掛かると、けたたましいクラクションの音。音のする方を見ると右折車が鳴らしており、自転車の中学生が横断歩道を真ん中まで渡った所でした。この時、横断歩道の信号は赤でしたが、車の信号はまだ青でした。中学生が渡っている途中で赤になってしまったのか、横断歩道の信号は赤だけど車の信号が青なので渡ってしまったのか定かではありませんが、車は青信号の解釈を間違えていませんか?青は進めでは無い事を・・・

 やがて、自転車の中学生が遊歩道に沢山出てきました。ここで、私はまずい時に来てしまった・・・と思いました。これだけ居ると、1人や2人は必ず強烈な柔軟剤の臭いをぷんぷんさせている子が居るからです。

 案の定、すぐに強烈な臭いが漂ってきました。今日は幸いにも西風が強いので、すぐに西側の風上に逃げて、私の風上に入り込まれない様にしました。しかし、既に遅くて喉や気管支が痒くなってきました。でも、風上に逃げたおかげで、臭いは感じなくなりそれ以上ひどくはなりませんでした。

 ところが、私が遊歩道の階段を上がって二階に上がり、中学生達はそのまま一階を進みましたが、強烈に臭ってきました。仕方が無いので暫く息を止めていましたが、また喉や気管支が痒くなってきました。やがて中学生達と離れて臭いはしなくなりましたが、痒みはウォーキングわ終わる頃まで続きました、

 遊歩道の一階と二階でこれだけ離れていても、臭って気持ちが悪くなる強さなので、この中学生の教室は臭いがこもってすごい事になっているのが想像されます。先生方とか他の生徒で気分が悪くなったりする人が居るのではないでしょうか?何らかの規制が必要だと感じます。