2017年6月27日火曜日

外から衣類等に付いて持ち込まれる猛毒のイソシアネート

 昨日朝は雨が降っていたので妻を整骨院に車で送って行きました。帰りに迎えに行って妻が車に乗り込むと、強い柔軟剤臭がして換気しても私は喉が痒くなりました。これは整骨院で付着した柔軟剤臭で、イソシアネートの発生も疑われます。

 急遽測定器の準備をしてイソシアネートとTVOCを測定することにしました。といっても、イソシアネート測定用のケミカセットは化学変化し易く冷凍保存してあるので、常温に安定させるまで時間が掛かります。あせるとテープに付いた水分でセンサーが誤動作してしまい、テープの試薬がイソシアネートと反応していないのに警報が出たりします。

 まず最初に測定場所がイソシアネートに汚染されていない事を確認する為に、サンプルが無い状態で測定開始です。その間に、つなぎ作業服に着替えて畑のきゅうりの棚の増設作業と草取をします。

 休憩の為に頭に被っていたタオルを取って測定器の右の方に置いて暫くすると、イソシアネートを検出しました(下の写真)。
右に置いたタオルからイソシアネート

右にタオルが置いてあります

イソシアネート測定で
MAX 3.5ppb

TVOCも0.14ppm増加(成分は不明)

 暫くすると値が落ちて来るので、タオルを叩くとまた増加します。







 続いて畑作業で着ていたつなぎ作業服も測定してみました。

つなぎの作業服
イソシアネート測定
MAX 0.6ppb

TVOCは顕著な変化無し










 今度は予定していた外で柔軟剤臭が付いた妻のシャツを測定します。ビニール袋に入れておいたので、底に穴を開けてその穴から測定します。反対側は開放です。

整骨院から帰ってきた妻のシャツを測定
車で迎えに行ったが、臭いがきつく喉が痒くなった。

イソシアネート測定(6時間経過後)
MAX 0.7ppb

以前測定した時も0.7ppbでした。
以前の投稿記事へリンク

TVOCも0.09ppm増加しています。




以下はイソシアネートとTVOCの測定データです。
イソシアネートは有毒ガス検知器 米国Woneywell社製 SPM Flexで測定

 最初のタオルの時、途中で一旦下がってからまた上がっているのは、タオルを叩いている為です。

 SPM Flexのテープ呈色反応






                      ←薄いがここから反応している→
 ニセの反応(湿度によるセンサー誤動作)でないのを確認する為にテープを確認した。うっすらと赤い○(反応部分)が見える。


 TVOCは米国 Indiegogo社のPortable Pollution Monitor Atmotubeで測定。


 庭の畑で作業しただけでもタオルや作業服がイソシアネートに汚染されるには驚きです。特別臭いは感じないのに、まるで放射性物質の様です。
 昨日早朝は北風が強く石鹸系の柔軟剤臭がして、その後雨が降って午前中は酸っぱい柔軟剤臭がしました。午後は臭いは感じなく暑いのでマスク無しで畑の作業をしたのですが、イソシアネートは出ていて頭に被ったタオルや作業服が汚染された。
 今朝起きるとひどい目やにが出ていて、体が異常にだるく、左腕や指先に時々神経の痛みが走った。

2017年6月20日火曜日

米国の職業病防止許容濃度を越える自宅近辺のイソシアネート

<変更履歴>
2017.06.21 イソシアネートに反応したケミカセットの画像を追加

 危険な化学物質を扱う職場では、作業者がさらされる化学物質の濃度を管理することが労働安全衛生法で定められています。

 アレルギーを起こす猛毒のイソシアネート(代表のトルエンジイソシアネート)については、日本は時間加重平均の許容濃度が0.005ppm(5ppb)と定められています。米国では昨年この規格が改訂され0.005→0.001ppm(1ppb)と厳しくなりました
 新規格は、喘息、肺機能、眼刺激の為とされています。

 この規格は、「ほとんどすべての作業者が毎日繰り返し暴露しても、有害な健康影響が現れないと考えられる化学物質の気中濃度である。TLV は、産業界の経験、ヒトや動物による試験・研究などの利用可能な情報に基づいている。これら情報の量と質は物質によって異なるため、TLV の精度にも幅がある。TLV は、安全濃度と危険濃度の間のはっきりした線ではないし、毒性の相対的な指標でもない。」・・・環境省の保健・化学物質対策より

 「ほとんどすべての作業者」という事は、残りの一部化学物質に弱い作業者は、これ以下でも危ないと解釈できます。

 前置きはこれ位にして、我が家の部屋の外や近辺でこの規格を上回る最大で1.5ppbが観測されました。早朝ウォーキング時に有毒ガス検知器をしょって測定したのが以下のグラフです。我が家では窓を閉め切って換気口も閉じていますが、これから暑くなって網戸にして戸を開けて寝たら、恐ろしい事にこのレベルのイソシアネートを一晩吸い込むことになります。



6/18測定後のケミカセット
上記グラフのデータの基になるカセットテープの画像です。
イソシアネートを検出した部分が反応して赤い丸になっています。

 試薬をしみ込ませたテープに空気を通して反応させ、空気中のイソシアネート濃度に比例して濃度が濃くなる原理です。
 この濃度を反射率の変化としてセンサーで読み取り、デジタルに変換して表示します。


 上記グラフは用事の為に途中で測定を中断したものですが、以下は朝から夜まで測定した時の物です。真夜中も測定したいのですが、測定器の音がうるさく近所迷惑になるので遠慮しています。夕方から夜間に徐々に上昇し、早朝まで続き、測定出来た期間のピークは1.1ppb有ります。昼間は徐々に減少していきます。これは晴れている時のパターンです。



 この程度の濃度は混み合った電車の中や駅の乗り換え通路、混雑した歩道でも観測され、人が発生源です。妻が外出先で柔軟剤臭を貰ってきたブラウスを測定したら0.7ppbが観測された事からも言えます。→リンク

 今後は主な香り付き洗剤や香りを長持ちさせている柔軟剤で実際に布を処理して測定してみたいと思います。(以前も実験したがより確証を得る為に)

 今日も玄関の外は柔軟剤の臭いが充満して、閉め切った室内でも先ほどから喉が痒くなり活性炭の息苦しいマスクをしました。